キニンヴィ 23年 バッチ3/Kininvie 23yo Batch 3

(1)特徴

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・キニンヴィ 23年 バッチ3/Kininvie 23yo Batch 3

・キニンヴィ蒸溜所/ウィリアムグラント&サンズ社

・42.6%

・バーボン樽、シェリー樽熟成

 

キニンヴィ蒸溜所はスコットランドのスペイサイド地方に位置する蒸溜所で、設立は1990年と最近の事です。ウィリアムグラント&サンズ社が、グレンフィディックバルヴェニー蒸溜所に次ぐモルトウイスキー蒸溜所として設立したものです。地理的には、下の地図を見てわかる通り、3つの蒸溜所はフィディック川沿いの町ダフタウンの中の、極めて近い場所に位置していることが分かります(キニンヴィ蒸溜所とバルヴェニー蒸溜所の直線距離が約250mです)。

 

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基本的には、以前に紹介したモンキーショルダーなどのブレンデッドウイスキーに使う原酒を供給する役割を担っているため、シングルモルトとしてのリリースはかなり少なく、幻のウイスキー、幻のシングルモルトと呼ばれることもあります。近年は限定リリースとはいえ1~2万円ほど出せば手に入りますが安くはなく、まずはウイスキーバーやサンプルテイスティングで試してほしい蒸溜所です。

 

特徴は、華やかなフローラル&フルーティなが挙げられます。特にシャンと芯があり透き通ったようなフローラルさが特徴的に感じています。モンキーショルダーでもこの特徴は感じることができますので、まずはモンキーショルダーを試して頂き、気に入ったらシングルモルトを試すという流れが良いのではないかと思います。

 

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(2)テイスティング

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【香り】

爽やかで軽やか。マスカットやリンゴや和梨のフレッシュなフルーティさ、花の蜜の甘み、ミントの清涼感、エルダーフラワーやカモミールのようなフローラル、奥にカスタードの甘み。加水すると桃のようなジューシーさも出てくる。

 

【味】

花の蜜の甘み、若干の塩気、花束のようなフローラルさ、樽由来のスパイシーさ、リンゴや梨の甘酸っぱさ。ハーブ、ウッディさと麦芽感のある余韻。加水すると、口当たりが円やかになり、かつジューシーな甘みが増す。

 

【総評】

花とフルーツの軽快な華やかさから良くあるスペイサイドの風味かと思いきや、非常に複雑で多層的なフルーツ&フローラルな甘みが口に広がり驚き。香水を口に含んだような感じで、女性的な味わい。時間を置いたり加水しても、背後にあった他のフルーツが現れたり、ジューシーさが出てきたりと、飲んでいてとても楽しい。熟成期間が長くなると濃厚になったり円やかになったりする銘柄は多いが、シャープさを保ったままより洗練されていて印象的。