(1)特徴
・ダルモア 12年/Dalmore 12yo
・ダルモア蒸溜所/ホワイト・アンド・マッカイ社
・40%
・アメリカンホワイトオークのバーボン樽で9年熟成後、半分はバーボン樽で引き続き3年熟成、残り半分はオロロソシェリー樽に移し替えて3年追加熟成
ダルモア蒸溜所は1839年設立の、スコットランドのハイランド地方に位置する蒸溜所です。瓶の鹿のマークが特徴的ですが、これは設立者のマッケンジー家の祖先が、1263年にスコットランド王アレクサンダーIII世を突撃する鹿から救ったことに由来します。アレクサンダーIII世は、その報奨としてエイラン・ドナンの土地とLuceo Non Uro (I Shine, Not Burn)を意味する鹿の紋章を家紋として使用する権利を与えました。そう聞くと、瓶にある鹿の紋章がより一層誇らしげに見えてきますね。
風味は、フルーティでややスパイシーな口当たりが特徴です。ブレンデッドウイスキーのホワイトマッカイのキーモルトとしても知られています。
(2)テイスティング
【香り】
リンゴや洋梨、バニラ、ぶどう、バターやキャラメル、オーク、焼いたアップルパイ、シナモン、草っぽいハーブ。
【味】
ややスパイシーな口当たり、蜂蜜やメープルシロップの甘み、シナモン、オーク。余韻はややビターで、切れ味良く軽快。加水するとビターさが増し、ミントやビスケット、甘み控えめの塩キャラメルのようなニュアンスになる。ストレートの方が良い。
【総評】
りんごのフルーティさ、樽由来のバニラやブドウの風味が上品で、バランスが良い一本。ビターさがそこそこあり、オーキーさやシナモン感とともに比較的長い余韻が楽しめる。このビターさを楽しむには、ストレートよりもロックが良いと思う。