(1)特徴
・グレンロセス 12年/Glenrothes 12yo
・40%
・シェリー樽のみで熟成
グレンロセス蒸溜所は1879年設立のスペイサイドに位置する蒸溜所で、当時マッカランを運営していたジェイムス・スチュアート社によって設立されました。ヨーロピアンシェリー樽とアメリカンオーク樽を中心に熟成されています。
日本では、ニッカウヰスキー創業者の竹鶴政孝が学んだ蒸溜所の一つとしても知られています。そのほとんどがカティサークやフェイマスグラウス等のブレンデッドウイスキーに使用されているため、シングルモルトとしての知名度は低いですが、近年評価が高まっており、2018年のUltimate Spirits Challengeでは第1位にランクされています。スペイサイドらしいフルーティさやバニラの甘さ、スパイシーさやフローラルさも特徴となっています。
(2)テイスティング
【香り】
プリン(カラメルやカスタード)、洋梨やシロップの甘み、生クリーム。加水でより濃厚なプリン、ブランデーのようなブドウの甘さ、バター、白い花のフローラルさ。
【味】
麦芽、ホップのようなビターさ、オーク、焦がしたカラメル、チャーした樽、ハーブ。甘く華やかな香りからは想像できないくらいビターさがハッキリある。加水すると円やかになりビターさが軽減、バニラの甘みもよく感じられて、やや塩気が増えるが飲みやすくなりオススメ。
【総評】
華やかなスペイサイドらしい香りとは違い、飲み口はそこまで甘くなくどっしりパンチがある。少量加水くらいがちょうどバランスが良くなってオススメ。香りは12年と思えないほど円やか。ロックやハイボールでもポテンシャルを存分に発揮できる風味。