ロンサカパ センテナリオ23年 & XOセンテナリオ/Ron Zacapa Centenario 23yo & XO Centenario

(1)特徴

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・ロンサカパ センテナリオ23年 & XOセンテナリオ/Ron Zacapa Centenario 23yo & XO Centenario

・ロンサカパ

・ともに40%

・バーボン樽、オロロソシェリー樽、ペドロヒメネスシェリー樽などでソレラシステム熟成。XOはコニャック樽で後熟。

 

久々のラムのレビューです。今回はグアテマラの銘酒、ロンサカパのセンテナリオ23年とXOセンテナリオです。ともにラム好きならず、ウイスキー好きにとっても有名なプレミアムレンジのラムです。

ロンサカパは中南米グアテマラで作られているラムです。そもそもグアテマラがどこなのかいまいちピンとこないですが、下の地図にある通り、北側はメキシコに、南側はエルサルバドルホンジュラスに面している国です。標高の高い山間部が多い国で、このロンサカパも海抜2300メートルという高地にて熟成されていることで有名です。

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味わいは、長期熟成らしい濃厚で複雑な蜜の甘みと、樽由来のスパイス感のあるオークやブドウの風味が挙げられます。バーボン樽やオロロソシェリー樽、ペドロヒメネスシェリー樽などを使用して、ソレラシステムにて熟成をしていることから、ウイスキーにも通じる香味を持っているのも特徴です。センテナリオ23年は6~23年熟成した原酒をバッティング、XOセンテナリオは6~25年熟成した原酒をバッティングしたもの。XOセンテナリオは、最後にコニャック樽で後熟を行っていることも大きな特徴です。

 

なお味の分類としては、下記リンクにて以前触れた⑥リッチ&シュガーに相当します。特にこのロンサカパは、樽の影響を大きく受けた風味で、ウイスキーやブランデーなどの熟成酒が好きな人にとっては相性が良いラムと言えると思います。
liquor366.hatenablog.com

 

(2)テイスティング

①ロンサカパ センテナリオ23年

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※レストランで飲んだ際の写真です

 

【香り】

熟成感のある甘み、ナッツや蜂蜜、焦がしたブラウンシュガー、バニラ、若干のスモーキーさも感じられる。

 

【味】

ねっとりとしたメープルシロップのような甘さ、ブラウンシュガー、マジパン、樽由来のオークの風味と少しのスパイシーさ、微かなスモーク、シナモン。余韻は甘く長いが、スパイシーさや樽感のおかげでしつこさは無い。

 

②ロンサカパ XOセンテナリオ

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【香り】

熟したブドウ、ブラウンシュガー、カスタード、革製品、ミルクチョコレート、煮詰めたプラム、シナモン

 

【味】

ねっとり甘いと同時にスパイシーな口当たり。樽のオーク感、皮ごとブドウを食べたようなややビターさがあるフルーティさ、ブラウンシュガーやメープルシロップ、少しざらついたカカオ、クローブやシナモン、牧草。こちらもスパイシーさの影響で、余韻は長いが比較的切れ味良く嫌みがない。

 

③総評

ともに甘いだけでなく、熟成感や風味の広がりがあって素晴らしい。23年は4000円前後というコスパの良さが光る。樽由来のスパイシーさやスモーキーさも、味に奥深さを与えてくれている。XOは最後のコニャック樽後熟の影響やバーボン樽の影響が顕著で、ブドウの風味やカスタードの風味が複雑に織りなしていて、飲むたびに新しいフレーバーを発見できて飲み飽きない。ウイスキーやコニャックとはまた違う力強さと熟成の複雑さを感じさせてくれる銘酒。