(1)特徴
・スプリングバンク 21年 2019年リリース/Springbank 21yo 2019 release
・スプリングバンク蒸溜所
・46%
・ポート樽熟成原酒45%、ラム樽熟成原酒55%をバッティング
スプリングバンク蒸留所は、スコットランド西部のキャンベルタウンに位置する蒸留所です。オフィシャルボトルとしては、10年、12年、15年、18年、21年、25年があり、スコットランドを代表するシングルモルト銘柄で、多くのファンを抱えています。
特徴としては、モルトの香水、とも称されるほど華やかな香りと、塩気やピートのバランスが挙げられます。
今回テイスティングする21年物は、古くからウイスキーファンから人気のある銘柄で、各品評会や評論家から高評価を受け続けてきた、スコッチウイスキーの代表銘柄です。毎年バッティングする樽構成が異なっており、年による味わいの違いを楽しむのも一興です。今回テイスティングするのは2019年ボトリングのものです。
(2)テイスティング
【香り】
干しブドウやマスカットのフレッシュな香り、バニラの甘さ、塩気、ローストした桃やパイナップル、梨やリンゴ、杏の酸味のある甘み。時間をおくとスモーク感も良く出てくる。
【味】
甘く煮たフルーツの甘さ、蜂蜜、香ばしい小麦のようなニュアンスもある麦芽感、ピートスモークと塩気、ハーブ、ミントの清涼感。麦芽由来の旨味が強い。加水すると、旨味と塩気がより強くなる。
【総評】
モルトの香水の名に恥じない素晴らしい出来。フルーツポンチを煮込んだような濃厚なフルーティさ、潮気やスモーク感、麦芽感など、それぞれ強い個性を持っていながら高い次元で調和している。力強さと華やかさが同居した素晴らしい一本。25年物よりは安いとはいえ値段はかなり高め。コスパが悪いとは言い切れないくらいの品質ではあるが・・・