グレンタレット 12年/Glenturret 12yo

(1)特徴

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・グレンタレット 12年/Glenturret 12yo

・グレンタレット蒸溜所

・40%

グレンタレットは、1763年に設立されたハイランドにある蒸溜所です。グレン=谷が付いた地名から分かる通り、山間深い場所に位置しています。これがウイスキー生産が禁止されていた時代に、政府から隠れて生産し続けられた理由でもあります。1717年から納税記録があるらしく、このことからスコットランド最古の蒸溜所とも言われています(この辺は諸説あり、リトルミルやストラスアイラも最古の蒸留所と言われることがあります)。蒸溜所の規模は小さく、3人で作っている最小の蒸溜所として有名なエドラダワーに次いで小さい蒸溜所です。第一次世界大戦アメリ禁酒法時代に閉鎖を繰り返しつつ、現在はスイスのラリックグループが保有しています。

ウイスキーとは関係ないですが、蒸溜所で飼われていた猫・タウザー君が、1963年から1987年の間に、計28899匹のネズミを捕まえたと記録されており、これはギネスブックにも掲載されています。下の写真がタウザー君ですが、確かにネズミをガンガン捕まえそうな殺し屋みたいな表情していますね(笑)

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今回テイスティングするのはグレンタレットの12年熟成物です。フルーティで麦芽感のある芳醇な味わいが特徴です。

 

(2)テイスティング

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【香り】

フレッシュなリンゴ、塩キャラメル、バニラクリーム、若いプラム、微かな硫黄感。ストレートでもフレッシュでフルーティで、加水すると少し香りがぼけてしまう印象。

 

【味】

甘い花の蜜、バニラの甘み、ローストした麦芽、カラメル、ハーブ。

 

【総評】

素直で華やかな風味。強烈な特徴がある訳ではないが、バランスが良く、これぞスコッチというような風味が楽しめる。スペイサイドウイスキーに系統は近いが、ハイランドっぽく麦芽感もしっかり感じられる。アルコール感も無いので、ストレートでもハイボールでも、癖無く楽しめる一本。