レミーマルタン XO/Remy Martin XO

(1)特徴

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レミーマルタン XO/Remy Martin XO

レミーマルタン

・40%

・XO/Extra Old:コント10以上(平均熟成年数20~25年)

 

レミーマルタンは1724年フランスのコニャック地方に設立された、コニャック生産メーカーで(ブランデーのうち、フランスのコニャック地方で生産されたもののみコニャックと名乗ることができます)、高級ブランデーの代表格であるルイ13世で有名です。原材料のブドウはコニャック地方最上級の土壌であるグランドシャンパーニュとプティットシャンパーニュで作られており、コニャックとして使われるブドウの50%以上はグランドシャンパーニュで生産されたものです。また蒸溜は伝統的な手法で行われており、サイズの小さなポットで、ブドウ由来の沈殿物ごと蒸溜しています。熟成の樽は、タンニンがよく出るリムーザンオーク樽を使用しています。

今回テイスティングするXOは、1981年から販売されているコアレンジ品で、コント10以上(ざっくり10年熟成以上)・平均熟成年数20-25年の400種以上の原酒をブレンドして作られています。風味の特徴としては、先述の伝統的な丁寧な手法により生まれる深いコク、そしてややスパイシーな風味が挙げられます。

 

(2)テイスティング

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【香り】

スパイシーなオーク、シナモン、巨峰、オレンジマーマレード。時間をおくとオーク感はあるもののスパイシーさが落ち着き、森の中にいるような香りに。さらにカスタードのようなクリーミーな甘さと、蒸しパンのような香りも出てくる。

 

【味】

スパイシーな口当たり、飲み込むと濃縮したぶどうと砂糖シロップのような甘さが広がる。シナモンやスパイス、シロップのかかったオレンジピール。余韻は短めで、ややぶどうの皮のようなビターさが続く。

 

【総評】

スパイシーな飲み口。注ぎたては樽由来のスパイシーさと濃厚なブドウの風味が楽しめる一方、時間をおくとスパイシーさが少なくなり、カスタードやメープルシロップの甘さ、オレンジピールのような柑橘系のフルーティさも良く出てくる。じっくり時間をかけて、味の変化を楽しみたい一本。余韻も比較的サッパリしていて甘ったるさが口に残らず、ドライな風味が好きな人にもオススメ。