アードベッグ トリーバン 19年 バッチ2/Ardbeg Traigh Bhan 19 yo Batch No.2

(1)特徴

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アードベッグ トリーバン 19年 バッチ2/Ardbeg Traigh Bhan 19 yo Batch No.2

アードベッグ蒸溜所

・46.2%

・バーボン樽、オロロソシェリー樽

 

アードベッグ トリーバン 19年は、アードベッグ蒸溜所が毎年発売している商品の中では最長熟の19年熟成物です。2019年から発売が開始され、本バッチ2は2020年に発売されました。樽構成は、バーボン樽とオロロソシェリー樽のバッティングとなっております。

特徴としては、アードベッグらしい薪を燃やしたようなスモーキーさと磯臭さ、バーボン樽由来のバニラ感に加えて、シェリー樽由来のフルーティさや長熟らしい円熟感が挙げられます。本バッチ2は、バッチ1に比べて刺激も控えめで、円熟感が増していると評価されています(残念ながらバッチ1は未テイスティングの為、比較はできませんでした)。

 

(2)テイスティング

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【香り】

磯辺で木を燃やしたスモーキーさ、オイリーな革製品、ティラミスやバニラのクリーミーな甘さ、オレンジやライムの柑橘、ミントや牧草。時間がたつと、杏や琵琶の酸味のあるフルーティさも出てくる。加水すると、柑橘中心のフルーツとオーク香がやや前面に出てくる。

 

【味】

始めは強い潮っ気とスパイシーさが来て、その後にティラミスやクリームブリュレの甘さとピートスモーク、麦芽の旨味、ハーブやオーク、微かな柑橘とパイナップル、コーヒーの粉っぽいビターさ。余韻はピートスモークとオークが長く続く。加水すると、アードベッグらしいシャープな柑橘やパイナップルと共に、バニラの甘さが切れ味良く入ってくる。

 

【総評】

アードベッグオフィシャルらしい、バーボン樽原酒主体の正統派な旨味に、シェリー樽由来のスパイシーさやフルーティさが上品に付加されている。スモーキーさと甘みとスパイシーさのバランスが調和。全体的には落ち着いてた風味で、現行のTENよりも旧TEN(ビックテン)の延長上のような風味。アードベッグTENやウーガダールが好きな人なら、間違いなく気に入る系統の味と言える。