(1)特徴
・ウッドフォードリザーブ/Woodford Reserve
・ウッドフォードリザーブ蒸留所
・43.2%
・700mL、約4000円
ウッドフォードリザーブは、アメリカのケンタッキー州ウッドフォードで造られているバーボンウイスキーです。設立は1812年ですが、その後経営権の譲渡を繰り返され、1972年には一時閉鎖。1994年にブラウン・フォーマン社により再開され、2003年に現在のウッドフォードリザーブ蒸留所という名前になりました。
ウッドフォードリザーブは原料から発酵、蒸留に至るまで独特な特徴を持っています。原料比率(マッシュビル)はトウモロコシ72%、ライ麦18%、大麦麦芽10%。大麦麦芽の比率はバーボンの中では比較的高い方です。またイトスギ製の発酵樽で6日間かけて発酵しており、これらマッシュビルや長期発酵が複雑で濃厚な風味を生み出しています。さらに通常は連続式蒸留器が使われているバーボンの中では珍しく、単式蒸留器(スコッチウイスキーで一般的なポットスチル)を用いて、3回しています。この3回蒸留により、濃厚な発酵液から不要な成分を取り除き、円やかな口当たりを実現させています。
(2)テイスティング
【香り】
緑生い茂る木の香り、クリーミーなバニラ、チェリーパイ、マロングラッセ、レザー、ミントと胡椒。加水すると、オークとバニラの背後にオレンジの香りが広がる。
【味】
スパイシーな刺激、オレンジピール、蜂蜜、シナモン、ライムギや麦芽。余韻はオークとエスプレッソ、ビターなハーブがかなり長く続く。加水すると口あたり円やかに、甘いバニラや蜂蜜が強くなる。
【総評】
オークやバニラの香りが複雑でありながら、スムーズな飲み口。バランスが非常によく、どの飲み方でも安定して旨い。バーボンの甘さが少し苦手な人も、ぜひ試してほしい。ややスコッチに寄っているバーボンという印象があり、ブランデー樽やワイン樽で後熟させたラインナップ(マスターズコレクション)もあり、スコッチ好きな人はこの辺から試してみても良いと思う。