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ラフロイグ 10年 カスクストレングス バッチ11&12/Laphroaig 10yo Cask Strength Batch 11&12

(1)特徴

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ラフロイグ 10年 カスクストレングス/Laphroaig 10yo Cask Strength

ラフロイグ蒸留所

・58.6%(バッチ11)、60.1%(バッチ12)

・700mL、約8000円


今回はアイラモルトの王、ラフロイグの10年カスクストレングスの紹介です。ウイスキー好きの中でも人気の高いラフロイグ10年は、日本では43%の日本市場向け正規品、もしくは40%の輸入品の2種類が容易に入手できますが、この他に毎年リリースされているのがこのカスクストレングス版です(2013年にバッチ1が発売、2020年がバッチ12です)。日本では需要が無いのか供給が追い付かないのか分かりませんが、サントリーが正規発売していないため、個人輸入並行輸入等で入手するほかない状態です。

 

カスクストレングスなので当然アルコール度数も年によって異なり、また風味も多少異なることから、ラフロイグ好きにとってはボジョレー・ヌーヴォー的な一本と言えます。今回レビューするバッチ11は2019年、バッチ12は2020年発売のものです。風味は10年同様ラフロイグ・オフィシャルらしいピートとバーボン樽主体の甘みが味わえますが、通常の10年よりも良い状態の樽を使用している印象があり、樽感もしっかり感じられるバッチが多い気がします。何よりカスクストレングス特有のパンチ感や濃厚さが堪らないボトルです。

 

(2)テイスティング

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①バッチ11(2019年発売)

【香り】

ヨード感のあるピートは健在も、むしろ樽由来のウッディさと潮気、焦がした麦芽のニュアンスが強く特徴的。バニラの甘みやナッツ、グレープフルーツの酸味、シェリーた樽由来のフルーティーさと硫黄っぽさも。バッチ12よりそれぞれの要素のバランスが良い印象。加水するとバニラやシェリーの温かい甘み、ウッディさが良く出てくる。

 

【味】

アルコールとピート(ヨード、スモーキーさ)の刺激がガツンとくる。グレープフルーツの酸味と皮のビターさ、バニラの甘み、苔っぽいハーブの香り。加水するとバニラの甘みが良く感じられる。余韻は潮気と木を燃やしたスモーキーさ、麦芽感長く、通常のラフロイグ10年に比べるととても長く上品。

 

 

②バッチ12(2020年発売)

【香り】

バニラやシェリーの甘みが強い。特にシェリー感がバッチ11に比べて強い。ヨード感やグレープフルーツの酸味もバッチ11よりやや強め、樽由来のウッディさと潮気はバッチ11と同じ位、麦芽、ナッツ感はやや大人しめ。バッチ11よりパワフルな印象。

 

【味】

アルコールとピートのパンチ感はバッチ11と同様、グレープフルーツやビワのような甘酸っぱい酸味、焦がしたようなウッディさ、麦芽感はバッチ11より強い。飲み込んだ瞬間の鼻に抜ける木のフレッシュな香りが素晴らしい。余韻は木を燃やしたスモーキーさと麦芽、潮気のバランスが良く、ややハーブのようなビターさも。バッチ11より長くパワフルな余韻。

 

③総評

上の写真だと良く分からないですが、色合いはバッチ12の方がやや濃く赤みがかっており、味わいからもシェリー樽の割合がバッチ12>バッチ11と思われる。 風味は、バッチ11は各要素のバランスが美しく調和しており、通常のラフロイグ10年の延長線上にある印象。一方バッチ12は、シェリー感がより強く出ており、ラフロイグセレクトのような要素も持っているが、樽感や麦芽感、パンチ感はセレクトと比較にならないほど強く飲みごたえがある。個人的な好みはバランスの美しいバッチ11だが、華やかさやパンチ感の強いバッチ12の出来も秀逸で、正直その日の気分で左右されそう。手元にバッチ3と6のサンプルもあるので、これとの比較もまたいつかしようと思っています(今から入手しにくいので需要無さそうですが・・・)。

どのバッチを取っても、ラフロイグオフィシャル(10年、セレクト、クォーターカスク、トリプルウッド)が正統進化した風味が味わえて楽しい一本。ラフロイグ好きならマストバイですね。