エドラダワー カレドニア 12年/Edradour Caledonia 12yo

(1)特徴

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エドラダワー カレドニア 12年/Edradour Caledonia 12yo

エドラダワー蒸留所(シグナトリー社保有

・46%

・700mL、約7500円

 

エドラダワーは、小規模ながらハイランドを代表する蒸留所です。味わいは独特の石鹸や化粧品のようなややケミカルでクリーミーな甘い香りが特徴的です。カレドニア12年は、スコットランド出身のシンガーソングライター、ダギー・マクリーンの1978年発表の代表曲「カレドニア」に由来するウイスキーで、ボトルデザインも全面的にスコットランドの国旗の模様が使われています。熟成の最後に42か月、オロロソシェリー樽でフィニッシュ(42か月はもはやフィニッシュでなく二段熟成のような気がしますが)をかけており、10年物と比較してシェリー感が強く、またアルコール度数も高いことからパンチの効いた味わいとなっております。

 

なおエドラダワー10年のテイスティングについては下記を参照ください。

(2)テイスティング

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【香り】

エドラダワーらしいワクシ―で化粧品や石鹸っぽい香り、ミントやハッカの様な清涼感、シェリーやプラムのフルーティーさ、シナモン、樽香もかなり強い。少量加水で口当たりは円やかになるが、シェリーやオークの感じはしっかり残って酒質の強さを感じさせる。麦芽の香りも爽やか。

 

【味】

10年よりアルコール刺激は強めで、濃厚ながらシャープな飲み口。濃厚なシェリーや蜂蜜の甘み、樽由来のオーク感、コーヒーのようなビターさ、オレンジピールのチョコレートがけ。後味はコーヒーとハーブの混じった爽やかなビターさ。加水すると香り同様、シェリーとオークの感じがかなり強くなる。濃厚。

 

【総評】

10年と比べると、バニラ感はやや背後に行って存在感が薄れてしまったものの、シェリー樽感がかなり強く感じられる多層的で濃厚な一本。10年との共通点も多く、10年が気に入った人は次に試してほしい。多少加水してもその濃厚な風味は健在なので、ロックでもハイボールでも、飲みごたえのある一本です。