(1)特徴
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・グレンゴイン10年/Glengoyne 10 year
・グレンゴイン蒸留所(イアン・マクロード社)
・40%
・シェリー樽原酒30%、バーボン樽原酒70%
・700mL、約4300円
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グレンゴイン10年は、南ハイランド(ローランドに限りなく近い場所)にあるグレンゴイン蒸留所で作られているスタンダードボトル。グレンゴイン蒸留所はピート麦芽を使用しておらず、スコッチウイスキーに特有の癖が無いことから、そこまで目立って評価されていませんが、その素直で美しい風味から多くのファンがいます。
ローランドに限りなく近い南ハイランドと書きましたが、実際に蒸溜所内にローランドとハイランドの境界が通っています。そのため過去はローランドに区分されていたこともあるようですが、ハイランド側にあるグレンゴイン・バーンから仕込み水を引いていることや、二回蒸留(ローランドは伝統的に三回蒸留)のためたため、現在ではハイランドに分類されています。
(2)テイスティング
【香り】
ヨーグルトの上澄み、みりん、味噌、洋梨、青りんご、オレンジ、ドライなシェリー、ナッツ。加水すると樽感や麦芽感、バニラやシェリーが強く感じられる。
【味】
オレンジ、洋梨、マスカット、蜂蜜、麦芽と程よいアルコールの刺激。後味はグレープフルーツを皮ごと絞ったような酸味と苦み。加水すると乳酸感と潮気、麦芽が強くなる。
【総評】
癖が無く、爽やかなフルーティーさと麦芽感を楽しめる、とても素直な一本。ピートの苦手な人にはぜひ飲んでみて欲しい。冒頭でも少し触れたが、立地的にハイランドとローランドの境目にあるが、風味もまさに境目にあるような味わいで、軽快で華やかな味わいが楽しめる。幅広い食事に合うウイスキーです。