(1)特徴
・ラフロイグ蒸留所
・40%
・1stバーボン樽、ヨーロピアンシェリー樽、ペドロヒメネスシェリー樽、バッティング後にヴァージン・アメリカンオーク樽で後熟
ラフロイグ蒸留所のスタンダード製品の一つで、通常のラフロイグ10年と違い、バーボン樽に加えてヨーロピアンシェリー樽(オロロソシェリー?)とペドロヒメネスシェリー樽でも熟成させた原酒をバッティング後に、アメリカンオーク樽で後熟させています。熟成期間は10年未満で、おそらく7-8年前後ではないかと思います。
(2)テイスティング
【香り】
磯臭いピート感(10年よりは穏やか)、バニラ、干しブドウ、洋梨、オレンジ、ナッツ。アルコールの刺激も少しあり、加水するとややぼやけるものの、シェリー由来の温かい甘い香りが感じられる。
【味】
ピートの刺激、オークや麦芽、バニラの甘さ(10年よりは穏やか)、オレンジピールやレモンピールのような酸味と苦み。余韻はピートとオーク、やや塩っ気。オイリーさは控えめ。
【総評】
ピートの薬品臭さはラフロイグ10年に比べて控えめなので、香りの時点では親しみやすくなった印象。とは言え、アイラ系が苦手な人には受け入れられない程度の香りは十分にあり、また味わいは柑橘系のビターさもあるため、ストレートでの飲みやすさで言えば10年の方がむしろあるんじゃないかとも思える。ハイボールにすると酸味やビターさがいい具合に調和するので、向いているか。牡蠣にかけるような本場の使い方にも向いている気がする(牡蠣にレモンをかけるくらいなので、酸味がちょうどよくマッチ)。
ラフロイグが苦手な人向けの一本、ではなく、ラフロイグ10年が好きな人が気分転換or多用途に使うための一本、といった感じ。